ウォールコネクターのパワーシェアリング
パワーシェアリングは、最大6台までの第3世代ウォールコネクターの電力を分配し、一度に複数の車両を充電できるようにするファームウェア機能です。充電電力は複数のウォールコネクターに賢く分散されるため、各車両の充電時間を最小限に抑え、エネルギーの処理能力を向上させながら、各電気設備にある負荷制限を超えないようにします。
パワーシェアリングの機能
パワーシェアリングは、特定の回路で利用可能な電力を賢く管理することで、1つの電気回路で複数のウォールコネクターをサポートしつつ、電気自動車に十分な充電電力を供給します。
仕組みについて
パワーシェアリングは、Wi-ifに接続された複数のウォールコネクターによって使用する最大電力を制御します。パワーシェアリング システムでは、「リーダー」となるウォールコネクターが必ず1台あります。その他のウォールコネクターは「フォロワー」となります。リーダーの役割は、各フォロワーに割り当てられる電流量を制御することです。
便利な理由
この機能は、同時に複数の電気自動車を充電する必要があるご家庭で、複数の電気回路に十分な電力を供給できない場合に適しています。
パワーシェアリング ネットワークにウォールコネクターを設置する場合は、Tesl認定販売施工会社にご相談ください。実際の設置に関する詳細は、第3世代ウォールコネクター設置マニュアルをご参照ください。
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ウォールコネクターのリーダーを特定して設定します。1台のウォールコネクターがリーダーに設定されると、すべてのフォロワーを構成し設定を開始します。まず最初にリーダーとなるウォールコネクターを設置して設定します。リーダーをWi-Fiに接続する手順に従い、リーダーを接続して設定します。
注記:最大6台までのウォールコネクターで行うパワーシェアリングは、ファームウェア バージョン21.36.6以降でのみ利用可能です。最新のファームウェア ファイルをダウンロードしてください。
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ウォールコネクターのリーダーからフォロアーを最大5台まで追加します。
試運転インターフェースでパワーシェアリングをクリック、ウォールコネクターを追加して、リーダーとワイヤレスでペアリングすることでパワーシェアリング ネットワークを構築します。現時点では、最大5台までのフォロワーを1台のリーダーにペアリングして、合計6台のウォールコネクターのパワーシェアリング ネットワークを構築することができます。注記:フォロワーをペアリングした際に、リーダーが再起動しWi-Fi接続が中断されます。自動的に再接続されない場合は、リーダーがWi-Fiに接続されていることを確認しページを更新してください。
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ネットワーク制限を設定します。
すべてのフォロワーを追加したら、ネットワーク制限を設定します。これは、車両を充電するすべてのデバイス間で賢く分配される電流の総量です。ウォールコネクターあたりの最小電流制限は6Aです。6ユニットのネットワークの最小制限は36Aです。
最大ネットワーク制限は、ネットワーク内のすべてのユニットにある定格銘板の合計から1Aを引いた値です。単相ウォールコネクターの6ユニット ネットワークの最大ネットワーク制限は192Aです。この構成で193A以上の給電が可能な場合、すべてのユニットがフルパワーで充電できるためパワーシェアリングは必要ありません。最大ネットワーク制限については、設置業者にお問い合わせください。
注記:リーダーとフォロワーのサーキットブレーカーが異なる場合は、Wi-Fiを介して異なるブレーカーの各フォロワーに個別に接続し、正しいブレーカー制限を設定する必要があります。
たとえば、60Aのブレーカーが2つ (うち1つがリーダー)、50Aのブレーカーが1つ、20Aのブレーカーが1つある4つのウォールコネクター ネットワークで、50Aブレーカーと20Aブレーカーのあるウォールコネクターに個別に接続して電流を設定し、リーダーのWi-Fiに接続するための手順に従って、試運転インターフェースで制限します。
- パワーシェアリング ネットワークを有効にします。
パワーシェアリング ネットワークが完全に確立されると(フォロワーがペアリングされ、ネットワーク制限が設定された状態)、ネットワークを有効にすることができます。
- 注記:パワーシェアリングが有効になっていない場合、ネットワーク内のユニットは接続されている車両を充電できません。
パワーシェアリング ネットワークで問題が発生している場合、最も一般的な問題はリーダーユニットとフォロワーユニット間の通信が失われることです。これは、停電(フォロワーのウォールコネクターが取り外されている、回路ブレーカーが開いているなど)またはWi-Fi経由の通信が失われたことが原因である可能性があります。
パワーシェアリング ネットワークのウォールコネクターが利用できない場合、ネットワーク全体が電流制限を超えないようにレートを下げて作動します。通信障害を解決するには、リーダーに接続しセットアップ手順に従います。これは、ネットワーク内のどのユニットが使用できないかを示します。
通信の問題を解決するための一般的な手順を確認します:
- すべてのウォールコネクターの電源が入っていることを確認します。
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ウォールコネクターが自宅のWi-Fiに接続されている場合、システムに参加しているウォールコネクターと自宅のWi-Fiネットワーク間の信号強度が十分であることを確認してください。信号強度は、リーダーの設定ウィザードで確認することで確認できます。
再接続の試行やチャネル ホッピングはネットワークを一時的に中断するため、パワーシェアリングの安定性にとって重要です。ご自宅のWi-Fiネットワークが不安定な場合、リーダーは頻繁にネットワークに再接続する必要があります。
- 自宅のWi-Fiネットワークが混雑したチャネルにないことを確認します。ほとんどのWi-Fi機器は干渉に応じて自動的にチャネルを変更しますが、手動での調整が必要になる場合があります。パワーシェアリング ネットワークにあるすべてのウォールコネクターは、ホームネットワークと同じWi-Fiチャネルで動作します。
- ブレーカーをリセットしてウォールコネクターの電源を入れ直します。
- フォロワーが削除または交換された場合は、リーダーのパワーシェアリング ネットワークからそのフォロワーを削除してください。
まれに、パワーシェアリングの問題は回路ブレーカーのトリップが原因の場合もあります。この場合、各ユニットの電流制限が正しく設定されていることを確認してください。
Teslaのウォールコネクターと他のEV充電コネクター間でパワーシェアリングすることはできますか?
いいえ。パワーシェアリングは第3世代ウォールコネクター間でのみ互換性があります。
パワーシェアリング ネットワークで第2世代と第3世代のウォールコネクターを接続できますか?
いいえ。この設定は現在ご利用いただけません。
パワーシェアリングを使用するには、インターネット接続やWi-Fiネットワークが必要ですか?
いいえ。電力共有は完全にオフラインで設定することができ、外部接続は必要ありません。ただし、ファームウェアのアップデート、新機能、高度なサポートを受ける場合にWi-Fi接続が必要となります。
車両を充電中、充電電流が変化しますがこれは正常ですか?
はい。パワーシェアリングは、各車両が消費する実際の電流に基づいて、可能な限り効率的にすべての電流を分配できるようにすることで機能します。